闘いを振り返る(アマキックの戦績)③

 

■5試合目 2019年夏 結果:◎

2019年夏にして3試合目の参戦。とにかく暑い。

ただし、ちゃんと減量し始めて3試合目ともなれば、どういう過ごし方をすればいいかノウハウもたまってくる。前回同様、当日朝にはじめてリミットクリアして計量を迎える。

 

しかし、今回に関しては出だしからトラブルに見舞われる。

会場で計量を終えた後、相手の体重が3kg超過とのことでそっちにあわせて試合が組めないかとの打診があり。

 

聞いた瞬間さすがにムカついてしまった。

前日、前々日から体重計に何回ものって最後の一絞りをやってこなかったこっちの苦労に対して、なんでそこを頑張らなかった奴にあわせなくてはならないのかと。ボクシングの山中選手が結果的に最後の試合となった世界戦の対戦相手ネリの体重超過の瞬間、「ふざけんな!」と激昂した気持ちがほんのちょっとですが分かった気がする。とはいってもボクシングの世界戦に比べると懸ける思いは何万分の一だろうけども、それでも腹の虫はおさまらない。

 

こちら側の条件として、所定の時間まで体重を現在の3kgオーバーをさらにうわまわることがないことを運営から条件提示を受ける。単に受けるだけだと、こっちがただ不利な状況を飲むだけ、最後の一絞りを頑張らなかった奴の都合に合わせなくてはならないのがどうしても許せなかったからだ。一旦、体重超過したほうに確認してもらえるとのことでしばし休憩に。

 

少し時間をおいて、計量の後の回復中イライラはおさまらなかったと同時に、どうしても相手を完全にやっつけてやろうという思いが強くなってきた。じゃあ、ルールも守れないふざけた相手にこっちが合わせてやって叩き潰してやる、と決心する。会場にもどって運営に問い合わせて運営者に相手の都合で3kg超過のウエイトでやってやろうと申し伝えに行く。

 

ところが当初の対戦相手が体調不良でできませんとのこと。減量もできないわ、急にできないとか言い出すわろくでもない奴だなと。ちなみにそいつ、Youtubeで個人のチャンネルを持ってたいわゆるユーチューバー。オタク気質の私はしっかり試合前に調べてそいつのYoutubeみてやりました。プロの格闘家になりたくて上京してみたようですけども、ルールもまともに守れない奴がプロ目指しますとか気軽に言うんじゃねーと。

 

いろいろありましたが、同じ階級で2試合予定を組まれた人がおりまして、その人を1試合にしてもらい僕が空いたところにスライドすることに。

------------

試合は相手と身長差が10㎝くらいあり、かなりこちら側にリーチ差があったので有利かと思いきや、野球の内野やってたのかラグビーやってたのかと思わせる、細かくスピードのあるステップがある相手でなかなか距離が合わない。

 

前回、前々回でうまくいった前蹴りと飛び込みの右ストレートで距離をとる作戦でいくも距離がつかめない。ということで途中で作戦をかえてジャブとローキックで距離を詰めて強打をくらわせる作戦に変更。

 

この作戦変更がうまくいき、ローキックが早いタイミングで効いて厄介だったスピードのあるステップをつぶすことがつながり、相手の動きが失速する。あとは体格差を生かしてポストに追いこんでパンチでラッシュをかけて削っていく。

 

見た目にも結構ダメージがあることが分かったところで、左フックが完璧にヒットして1回目のダウンを奪取。私、右利きなので左フックで倒せたのは自分でもかなり驚いた。相手も膝から崩れ落ちたし、かなり感触もあったのでこれで終わったと思っていたが10カウント前に立ち上がってきた。相手の気持ちの強さは最初から感じていたので、これは時間つぶして判定で逃げる作戦をとったらやられる可能性もあったので、一気に畳みかけに行くことにした。

 

相手の気持ちも強かったが、やっぱり相当効いてたらしく立ち上がった後1発か2発パンチを当てたら崩れたのでレフリーストップ。無事1RKO勝ち。立ち上がられたとはいえ、利き手じゃない左で倒せたのは収穫だった。要因として、懸垂のやり方を変えたのがよかったと思われる。懸垂の際、掌を体の方向に向けてやる場合が多いがトレーナーに言われて、掌を外に向けて腹を力を入れて、足をしっかり伸ばして体が斜めまっすぐになるような、なるべく綺麗なフォームでやるようにした。

 

掌を体の方向に向けて懸垂をやると上腕筋は発達するので、キックボクシングでいう首相撲とかなら効果があると思う。ただし、首相撲はルールにないのであんまり意味がないと思われる。一方、掌を外にむけるやり方だと背中、広背筋に負荷をかけることができる。多分これの成果がパンチの強化につながったと思われる。前回に続いて今回もパンチでKOできたこと、今回に至っては利き手ではない左フックで倒せた点に確かな成果を感じております。

 

最後に「真夏に判定ダメだよ、KOじゃなきゃ!」とこっそり言って締めて、アマキック夏の陣2019は完結。とはいっても、夏に追い込みやら減量やらは30台後半のビジネスマンには酷だなと、しみじみ感じました。

 

試合から解放されて、米飯を解禁。ああー、お米って本当においしいなと、心の底から感じられる日々を試合がおわって感じております。